黒曜石に限らず、石というものが、その原産地の土地の力の影響を強く受けることは、別の記事に書いた。
それは、石というものが、単独で存在するものではなく、もともとは、その土地の一部、言い換えるなら、地球という惑星の中の「一エリア」の一部として生成されることから考えるなら、至極当然のことともいえる。つまり、地球の大いなる地殻変動によって、まぎれもない地球という生命のひとつとして、石は誕生するわけである。
隠岐という場所は、国内でも有数の絶景を誇る場所であり、その息を呑むほどの美しさは、およそ神がかっている。
こんな景色が日常であり、自然の恵みも豊かである。
それだけではない。この地は、古くから神々とともに歩んできた土地であった。
自然の恵みの中に、この土地の人々は神を感じ、途方もない人知を超えた大いなる存在を感じながら生きてきたのである。
また、この地は、出雲とも深い関わりを持ち、交流を持ち続けてきた。
出雲が神々の都であるとすれば、隠岐は、神々が現実の中で棲まう、極めて精神性の高い場所だったのである。
このスピリチュアルな土地で生まれた石が大いなる力を宿しているのは、大いなる必然だといえる。
その代表格ともいえるのが、隠岐の黒曜石であり、見入るごとに魅了される所以なのである。